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ラッシュライフ [本]

「アヒルと鴨のコインロッカー」に続き、「フィッシュストーリー」が現在公開中と、
原作が次々と映画化されている作家・伊坂幸太郎。

デビュー作「オーデュボンの祈り」を読むとすぐに気付くのですが、
彼の作品はどれも映画っぽい雰囲気を醸し出しています。
(実際、彼自身が映画の影響を大きく受けているようですが。)
映画好きのつぼっちとしては、大好きな作家さんの1人でもあります。

ラッシュライフ.jpg
そんな伊坂作品の中で一番気に入っているのが、「ラッシュライフ」。
読み終わった文庫本は大体ブックオフ行きになってしまうのですが、
これだけはだいぶボロボロになりながらも手元に残して、
何回も読み返しています。

これも、前作「オーデュボンの祈り」同様、ストーリーに複数の軸があり、
最後に一つに収束していくという、映画っぽい構成になっています。
(実際に映画化され、6月公開予定)
タイトルの「ラッシュ」には、

lash…激しく動かす
lush…豊かな
rash…無分別な
rush…殺到する(「ラッシュ」アワー)

と4通りの意味が掛け合わさっており、
裏表紙にも「並走する四つの物語」と書いてあります。
(実際には5つの話が並行していると思うのですが。。。)

それぞれの話の主人公は、
○金さえあればすべてが手に入ると思っている画商・戸田
○「美学」にこだわる泥棒・黒澤
○新興宗教に傾倒する若者・河原崎
○不倫相手の奥さんを殺して結婚を企む精神科医・京子
○リストラに遭い、途方に暮れる中年・豊田

一見関係無いように思われる5つの人生が、他の4人全員ではありませんが、
複数の人物と接点を持っていることが次第に分かっていきます。
それぞれの話の時間軸がずれていることが物語を複雑にし、
より深いものにしています。
とにかく、作中に出てくるすべての事柄が伏線になっているといっていいぐらいで、
本当にうまくできたストーリーだと思います。

ある人物は人生に前向きになることができ、
ある人物は立ち直れないくらいの絶望の淵に立たされ、
ある人物は周囲に大きな影響を与えるものの、本人は特に変化が無かったりします。
それが、それぞれの「ラッシュライフ」なのでしょう。
特に、河原崎の結末はかなり衝撃的です。

つぼっちも、小田急線に乗っていて、向ヶ丘遊園を過ぎたところで、
隣に座っていた酒臭いおばちゃんに、「百合ヶ丘は?」と聞かれたので、
「3つ先だ」と教えてあげたら、「ウソだ!なぜウソを言うのか!」と罵られました。
その人とは二度と会うことは無いでしょうが、これも「ラッシュライフ」なのでしょうか?
「lush」には、「酔っ払い」という意味もありますし(笑)

「ラッシュライフ」。
「Lush Life(豊潤な人生)」となりますように!



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コメント 2

赤か毛

面白そうな本の御紹介、有難うございました。
とても読んでみたくなりました。
それにしても、酔っ払いおばちゃんに、理不尽な対応をされて
大変でしたね(>_<)
世の中いろんな人がいる・・・と思うしかないんでしょうか!?
この酔っ払いは「rash」ですね。
by 赤か毛 (2009-03-26 12:47) 

つぼっち

>赤か毛さん
ぜひ、読んでみて下さい!
映画「フィッシュストーリー」も観に行きましたが、
こちらも素晴らしい出来でした。
酔っ払いは「lush」で「rash」。。。
いろんな「ラッシュライフ」があると思って諦めます。。。
by つぼっち (2009-03-29 23:48) 

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